有限会社二葉不動産

2022年07月11日

【相続　遺言の種類と考え方】生前にしたほうがよいと考えます。

こんにちは二葉不動産の原です。

 

【相続　遺言の種類と考え方】

 

前回、相続の本質と遺言について触れましたが、今回は遺言の種類と考え方をご案内します。

 

そもそも遺言とは何でしょうか。

 

遺言とは民法で定められた法律行為であり、遺言者（被相続人　※亡くなった方）の死亡後、相続財産の帰属について親族間の紛争を回避するうえで重要になってくる。遺言は、被相続人の意思を相続人に明確に示すことができる。遺言作成者が死亡した時に、誰にどのような財産を分け与えるか、というように財産分割の方法を具体的に指定することができる。

 

【遺言の効力】

 

遺言は、被相続人の最終意思を尊重しようという制度なので、法定相続分に優先することになります。遺言ができるのは15歳以上で意思能力があればだれでも作成できます。この場合は法定代理人（通常は親権者）の同意は不要です。被保佐人、被補助人も、保佐人や補助人の同意なく遺言できます。

 

【遺言の方式】

 

大きく分けて普通方式と特別方式があります。普通方式は「自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言」に分けられ、特別方式は、臨終遺言と隔壁地遺言に分けられます。

 

今回は普通方式についてご案内して参ります。

 

「自筆証書遺言」

遺言者が遺言の全文・日付・氏名を自書し、署名の下に捺印して作成する遺言です。本書はすべて「実筆」で書かないといけないので、資産がある方は大変です。

＜長所＞

書面の作成が容易でいつでも書くことができること、承認の立ち合いが不要なので秘密にできる部分。

 

＜短所＞

保管に注意しなければならない点、紛失や偽造の恐れはある点、内容に不備があった場合は無効になる恐れ、家庭裁判所の検認が必要。

 

正直なところ短所のほうが多く、相続時に相続人が揉める原因が多くあります。なお法務局による保管制度ができました。本人が法務局に出頭し形式審査の上保管できる制度です。費用面から私はこちらをお勧めします。

 

「公正証書遺言」

 

公正証書遺言は。遺言者が証人2人とともに公証人役場へ行って作成します。

 

＜長所＞

公正証書遺言は自署が要件ではないので、文字が書けない方でも作成することができること。原本が公証人役場に保管されるので、保管の意味では安心確実であること。検認が不要な点。

 

＜短所＞

2人以上の承認の立ち合いが必要で、内容を秘密にできない点、遺産の価格、内容により公証人手数料が決まるため、遺産や受遺者が多い場合には費用が高くなる点。

 

安心安全を選択するのであれば公正証書遺言がおすすめです。なおお亡くなりになってしまった場合、相続人が戸籍謄本、身分証明書を持参のうえ、公正証書遺言が保管されているかを確認することができます。ある場合は内容を確認できますのでそのようなことからも安心です。

 

「秘密証書遺言」

 

遺言の内容を秘密にしたまま、遺言書が間違いなく本人のものであることを、公正証書の手続きで公証しておくといった制度。公正証書の手続きの為、実筆ではなくパソコンでも作成は可能。公正証書遺言とやり方は似ておりますが、証人2人以上の立ち合いの下、封書を公証人に提出し、これが自分の遺言書であること、証書を書いた方の氏名・捺印を申述。

 

＜長所＞

遺言の内容を記載した書面について遺言者の自署と捺印を要求されるだけでありパソコンの書式は第三者に作成してもらってもよいなど書類の作成が容易であること、証人に遺言の内容がわからないため秘密が保たれること、公証人の手数料も11000円と安価であること。

 

＜短所＞

公証人役場で保管するわけでなく遺言者が保管することになるため注意が必要。遺言の内容について公証人が点検するわけではないため、遺言書の内容に法的な不備があったり、紛争の種があったとして無効になる恐れがあること、検認が必要であること。

 

です。参考になりましたでしょうか。詳細は弁護士、司法書士、税理士、公認会計士にお問い合わせください。

尾山台・等々力周辺の賃貸アパート、賃貸マンションのことなら有限会社二葉不動産へ。